数年前から、センター試験について「これらは果たして高校3年間(ひいては小学入学以来)積み重ねてきた知識を総動員して、全神経を集中させて取り組む価値があるものかしら?」 という思いがあります。
『塾や学校で行われる模試に予想されず、しかし結局は基本となる知識を用いて解くことができる問題』を作製するのは並大抵のことではないと推察します。
そして出来上がった問題は、「よくぞここまで」と感心することが殆どです。
しかし、珍問奇問ではないけれど、「これを本番で、臆せず惑わされず解ける受験生はどれほどいるのだろう?」と感じる問題も見られます。
そういった問題によって、自分の将来を賭けて悲痛な覚悟で臨んだ受験生が不出来に終わり、〝実力不足〟として断ぜられるのは、無意味に酷ではないかと思うのです。
幸い、近年受験方式は多様化しています。プレゼンテーションやレポート提出、口頭試問など、学校によっては通常の学校の授業や補講で扱われず、事前の対策を個人的に進めねばならない試験方式ですが、センター試験(現共通テスト)に絶妙に欺かれてしまうリスクを考えると、受験機会は多く持った方が良いと思います。
「これしか無い!」と思われていたものは、案外思い込みに過ぎなかったことは世の中よくあります。
自分にプラスとなる情報を手に入れるためにも、〝感度〟が必要です。感度を上げるのにも、勉強は役立ちます。