過去を活かし、他を尊重する

保護者懇談期になるとよく出る質問に「何すれば(一番)いいですか?」というものがあります。

この質問の真意は

「子供が真剣に受験勉強するように、そして成績が上がり合格するようになるには何をさせれば良く、親としてどう接すれば最も良いですか?」

と捉えられます。

面白くないですが、真っ当なことを言うと

【子供にさせればよいこと】

・計算&漢字&英単語の徹底

・過去問への取り組みと自己分析

【保護者がするとよいこと】

・自分が今の子供と同時期に、親にどう関わられたからやる気が出た(またはやる気を無くした)か、を盛らずにしっかり思い出せるかどうか。

よくあるセリフに

「自分は学生時代勉強していない。それでも当時は世代的に許された。でもこれからの時代は違う。できるところまでで良いので精一杯やって欲しい。」

というものがありますが、コレを言われて子供はヤル気が出るでしょうか??

〝できるところまで〟というと優しく聞こえますが、ホンネのところを子供は見抜きます。

『本当は、人が変わったように無茶苦茶勉強するようになって、どんどん成績が上がって、人に自慢できるような難関校に合格して欲しいんでしょ?マンガ的な大逆転な展開を心のどこかで期待しているんでしょ?』

これは子供の感覚が正しいです。

少しイヤな響きのことわざをつかいます。

〝鳶が鷹を産む〟ことも稀にはあるでしょうが、基本、〝蛙の子は蛙〟です。

知能の遺伝では無く、知的でない環境で育てておいて知的な子が育つ道理はないと考えます。

酒、タバコ、その他甘いものや外食偏重、といった悪食がやめられず、どうして分別ある、意志の強い、知的な子が育つでしょうか?

成績に一喜一憂し、仕事の辛さは語れても、その楽しさや喜びは語れず、思い出したように「勉強しろ!アンタのためを思って言ってる!」と言われて、ご自身が10代の頃だったとしてヤル気は出るでしょうか?

『じゃあどう声掛けすればいい?』

それを頭を悩ませてまず考えようとせず、他に答えを求めようとするその姿勢を、子供はバッチリ受け継いでいます。

『やる気無い。勉強したくない。でもしなきゃいけないから、一番楽で効果のある勉強法教えるか、ヤル気がすぐ出る言葉を掛けて。』

思い悩んでどうにもこうにも答えが出ず、でも自分の未来を切り開いていきたいのなら、こちらも誠心誠意力の限り、効果のある、効率の良い勉強法を伝えます。ヤル気が出る数々の言葉を掛けます。

まず、こちらの出す宿題は100%こなしてください。3ページを指定して、2ページしかやってこないと、1ページ分の差で不合格になります。これは絶対です。必ず入試に出る、今後も大切になる箇所を厳選して宿題として出しています。それを無視して軽んじてゲームに興じ(またはそんな子を咎めもせず)、『何とかして!』と求められてもこちらはなす術がありません。

尊敬無きところに真の成功はありません。

受験期なのにイマイチ期待していた展開にならない、と感じている受験生または保護者の皆様、今一度、学校及び塾に対する尊重をお願いしたいです。

最後に、過去残念ながら志望校に合格出来なかった生徒・保護者の例を。(この逆をやれば合格します!)

・こちらの宿題をよくサボった

・生徒&保護者共にタメ口

・同級生のウソ受験情報を信じた

・ママ友のウソ受験情報を信じた

・『成績が上がらない!何を教えているの!?』といったメールや電話での苦情

・(送迎、指導料の関係から)受験直前なのにあまり塾に来ない